電脳塵芥

四方山雑記

外務省がIAEAに100万ユーロの賄賂を渡したという話の資料など

 6月21日にIAEAに100万ユーロを超える賄賂を渡して「IAEAレビュー報告書の結論は最初から絶対安全」となるようにしているという報道が韓国の左派系市民メディア「ザ・探査」においてされました。この話題は6月21日にごく一部の日本人が反応はした感じですが、韓国メディアでもあるので基本拡散したのは韓国でしょう。それはともかくこの翌日である6月22日に外務省は「外務省幹部とされる人物とのALPS処理水の取扱いについての面談に関する報道について」という報道発表を行い、報道は事実無根であるとしています。これについては否定するのは当然なので中身はともかく、かなり早い反応と言えるでしょう。さて、実際この話の詳細な部分への指摘(例えばIAEAの報告書の作成の際の体制など)は専門の人などがやるかはともかく任せるとして、ただ単に「外務省がIAEAに100万ユーロ以上の賄賂を渡した」という情報だけが流布するのは危ういと感じたので実際に提示された資料などをここに記事として挙げておきます。

6月21日放送における「外務省幹部Aメモ」

「外務省幹部Aメモ」
担当 浅川
日時: 5月30日 (火) @ANAインターコンチネンタルホテル
対象者: 外務省幹部 A
  浅川:お久しぶりです。
A  :ええ、 最近は本当に忙しくて、なかなかゆっくり話す機会がないんです。
浅川:お疲れ様です。 今が処理水を排出するための最後のハードルですね。
A  :そうですね。予定が延期になったので、今は急がないといけません。
浅川:韓国の視察団でちょっと心配していますが、韓国国内で反対の声がすごく高まっています。
A  :心配する必要がありませんよ。
浅川:IAEAの最終調査も、心配しなくていいですか。
A  :まあ、直接に言うならあれですが、IAEA がどのような調査を行うのは我々次第だから大丈夫です。
浅川:なら安心ですね。IAEAの専門家チームが処理水放出の障りになるかなとずっと心配していました。特に、韓国と中国の専門家がいると聞いています。
A  :そういえば、うちの水野代表が偉いですね。彼のおかげで、IAEAとの交渉が想像以上に順調でした。
浅川:それはすごいですね。
A  :そうですね。まずIAEAに資料を提出するというのが通常の流れ、実は経済産業省環境省が先に見ることになりました。一般人には無理な話なんですよね。
浅川:つまりALPS処理水レビューミッションの流れですか。
A  :そうですね。今年の3月、4月頃に伝えられたものです。
浅川:すでに始まった最終検査のことですね。
A  :まあ、 おっしゃる通りです。
浅川:IAEA はいつも私たちをサポートしてくれて、ほとんど良い知らせですね。
A  :これは表面的にはそうなのですが、その中でもやはり意見の相違があります。
浅川:つまり、裏の仕事もあるのですね。
A  :もちろんです。IAEAは技術支援だけでなく、財政支援も必要です。
浅川:目的を達成するために、韓国と中国もIAEAにお金を出すんでしょう。
A  :しかし、 私たちは彼らとの個人的な関係をより良くしています。フリーマン担当官と率直なコミュニケーションをとるために、私たちは相当な努力をしました。
浅川:お金を使ったということですか。 国際社会でも政治献金が適用されているようですね。
A  :そうです。
浅川:正確な金額は。
A  :私が言えるのは、少なくとも100万ユーロ以上ということです。
浅川:フリーマン担当官以外、 グロッシー事務局長の分もあるんですね。では何を得たのでしょうか。
A  :もちろんリターンが大きいです。 放出の最初にIAEAが行うのは低精度のラピッドアナリシスです。そうすると、処理水は基準を超えないようになります。
浅川:低精度のラピッドアナリシスとは。
A  :つまり、ヨウ素-129など検出しやすい放射能物質のみを検出します。
浅川:なるほど。 ところで、ALPS処理水の検査結果は、本当に基準を満たしているのでしょうか。
A  :ほとんどの場合、問題はないのですが、それが問題です。 検査結果は、いくつかの要因によって制限されることがあります。 2020年東電の二次処理実験でJ1 タンク群のストロンチウム 90濃度は一度に100,000Bq/Lを上回ったが、基準の3万倍となっています。 その原因もわからない、だからラピッドアナリシスです。
浅川:それはやはり大きなリスクですね。
A  :これは何の意味もなく、 ALPS処理水のほとんどは問題なし、 海水の希釈があれば安全です。
浅川:処理水が放出される後、しばらくは魚を食べたくないと思います。
A  :(笑)
浅川:じゃ、 最終的な報告書をいつ公表するのですが。
A  :6月末までに。 夏頃のスケジュールに遅れはないことを合意しています。 あと数日すれば、国際専門家より先に報告書を手に入れるだろう。
浅川:報告書も問題ないとのことですか。
A  :もちろん、 報告書の結論は最初から絶対安全であり、すべての分析方法はこの結論に奉仕するんです。
浅川:韓国のキムホンソクはもう納得なんですか。 まさか.......
A  :IAEA事務局との関係が良好であれば、専門家はあくまでも飾り物です。
浅川:異論が出ないのでしょうか。
A  :国内の反対意見に対しては、 聞こえないふりをすることが一番の対処法であります。 人間は忘れる生き物であり、水俣病のようにうやむやに終わらせばいいです。
浅川:水俣病の担当官、結局は自殺しました。それは良くないですよね。
A  :そんなんことになりません。国際世論については、IAEAはすでに我々の要求通り、報告書に「176カ国が認可・承認した基準を参考に検査を行う」 と書いています。 韓国、 中国、 太平洋島嶼国、彼らが怒ってもほとんど意味がない、彼ら自身が認めている基準であります。また、報告書には、海水希釈後の処理水だけを検査することが明記されます。
浅川:では、報告書が発行されたら、 正式に処理水を海洋放出するんですか
A  :順調にいけば、7月中旬から下旬の予定です。
浅川:その後、 外交や世論の対応がありますよね。
A  :あまり詳しくないんですけど。 外務省と東京電力が第三国のメディア向けの説明会を開くと聞いています。
浅川:このような重要なことを教えていただき、ありがとうございます。 弊社のご尽力が役立つのであれば、遠慮なくおっしゃってください。
A  :長年の友人ということで共有させていただきます。 メモをとったりするとめんどくさいのでやめてくださいね。
浅川:ご安心ください。

 以上が6月21日の「ザ・探査」のライブ放送で公開された文書です。評価は人それぞれかもしれませんが、日本語話者としてはここで書かれている文章に違和感を覚える箇所があり、ハフポストはその点を指摘していたりしています。そこはまあ会話録、というか会話メモを作る人間が下手だったという可能性で押し通せる可能性はなくもない。ここは一旦、目をつむりましょう。次に、この文章は素直に信じるならば「外務省幹部A」と会話した「担当 浅川」が作成した文書となり、「社外秘」や「弊社」などからなんらかの会社であると推定できます。IAEAの報告書を気にし、外務省幹部とやり取りする「会社」があるなら果たして東電以外にあるのか。ただ「ザ・探査」は文書の各語での翻訳を含めた文章をグーグルドキュメントに挙げていますが、ここで紹介されている「浅川」なる人物をアジア開発銀行の浅川雅嗣であるとしています。なぜこの「浅川」がアジア開発銀行の浅川雅嗣なのかと推定したのかは6月21日の放送を見る限りは視聴者からの「浅川」という人物がアジア開発銀行にいる事を示唆され、それを受けて海洋放出の際にアジア周辺国に借款提供して不満を鎮めようとしている、だから外務省幹部と事前に協議している、という発想の様です。その推理の妥当性は置いといて、とするとこの文章はアジア開発銀行の総裁が担当して書いていることになる。「アジア開発銀行」を「社」と呼ぶかは不明ですが、「社外秘」として。それに処理水問題に浅川雅嗣がこれまでに関わった形跡も特にみられません。生放送によるレスポンスからの連想の様ですが、正直不自然さが付きまとう。また外務省幹部Aがいうところの「うちの水野代表」も誰のことであるか不明です。彼のおかげでIAEAとの交渉が想像以上に順調とあり、外務省内でそれなりの地位にいる人物と類推できて外務省の幹部名簿を見る限りはアジア欧州協力室長に水野光明なる人物がいますが、彼がIAEAとの交渉に表立って動いている形跡はありません。「アジア欧州協力室長*1」がIAEAとの交渉をするというのも不自然さがある。その他の「水野」として「廃炉・汚染水・処理水対策チーム会合」に出席している水野研究官という方がいますが、こちらは研究官とある様に「代表」にはなりえないでしょう。ただ「ザ・探査」は6月25日の放送で別の人物をこの「水野」として扱っているようです。それが国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 の「水野崇」です。

6月25日配信より

7月4日の探査の記事にも日本原子力研究開発機構で活動していたと「水野」とあり、水野崇の経歴と一致します。ここでなぜ水野崇氏を「水野」と扱ったのかまではよくわからないのですが(すみません、流石に全番組は見てません……)、水野崇の2023年度現在の所属は「国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 核燃料・バックエンド研究開発部門 地層処分研究開発推進部, 研究副主幹」であり、外務省幹部Aが言うところの「うちの水野代表」に相応しい人物であるとはどう考えても思えません。というか外務省の人物じゃない。外交交渉をするような人物とは思えず、海洋放出と地層処分も違う。外務省HPで「水野崇」を検索しても出てこない。「地層処分」などの原子力関連の人物であることは間違いないですが、そこら辺をフックにして雑な類推をしたと判断した可能性が高い。水野崇氏を「水野代表」とするのは明らかにおかしいでしょう。

 ところでですが、「ザ・探査」はこの文章をどこで手に入れたのか。21日の番組冒頭を自動翻訳で読む限りはこの文書は寄せられた情報とあり、つまりは内部告発的なものと言えます。この点で不自然なのは日本のメディアに内部通報しない点。ただこれは内部告発者が日本メディアを信用していなかったという可能性は一応はあります。そこで韓国に、というのも飛躍とはいえ現実に韓国の、そして大手である左派系メディアではなくて日本ではほぼほぼ無名である「市民メディア」に情報が寄せられたという事になります。これは現実に起こっていることとはいえ、にわかにはちょっと信じられない点です。では、そもそもこの「外務省幹部Aメモ」の初出が「ザ・探査」でなかったとしたら。それならば多少の疑問点は解消できます。そう、この「外務省幹部メモA」は「ザ・探査」が初出ではなく、おそらくはテレグラムが初出です。それを匂わすのがフェイスブックの「汚染水の海洋放出反対」コミュニティで6月20日に投稿された以下の情報です。

これは6月20日14時の投稿となり、「ザ・探査」のライブ配信であり6月21日よりも早い情報となります。残念ながらこの投稿者が見たというテレグラムは見つけられませんでしたが、20日近辺でテレグラムに投稿されていた可能性が高いでしょう。そしてそのテレグラムの情報を韓国人も入手して「ザ・探査」に流れていった、と考えるのが一番妥当かなと。テレグラムで流した人間が「どこの」人間であるかは不明ですし、そしてこれが現状で本物の文書であるかというと怪文書の域を出ないかなと。

6月25日における外務省内部と思われる人物からの内部告発

 初回放送を受けて6月25日の放送では外務省の内部と思われる人物「Joserti」からの告発がなされます。その内部告発者のメールもグーグルドキュメントにアップされています。




韓国語が分からないという内部告発者は「ザ・探査」に対して英語でメールを送っており、日本語訳は自動翻訳などを介したようなもので表現がおかしいとは言えますが「日本語がおかしい」という指摘は的外れになります。韓国のナムウィキでは英文能力が低いという指摘もありますが、英語能力がドブの身としてはよくわからないのでスルーしときます。あと自動翻訳などの質が低いのではなどという指摘も。なお、「Joserti」の内部情報では「水野」と「フリーマン」ですが、このフリーマンは「Eric FREEMAN」。IAEA事務局のNuclear Safety and Security Programme Officerとされ、報告書にも名前が記されています。「水野」と違って実在が容易に特定できる人物ですが、彼自身に報告書を日本と「調整」して、報告書を「修正」する権限があったかは謎。最初の外務省幹部Aとのメモと違って「Joserti」の告発は外務省メモの情報に対する対応情報が多く、それ以外で目立つ情報は少なく、検証そのものが難しいです(ここで書かれていることの情報の「専門性」はこれを書いている書き手には手に負えないので割愛)。


【7月9日追記】
 内容的に新規性は含むとはそこまで言えませんが、Josertiからの二つ目の内部告発とされるメールがありますのでそれを追加しておきます。

昨夜あなたの生放送を見ました。お疲れ様でした。世界はあなたの勇気と努力を目にしました。自分のことしか話せなくてごめんなさい。
私の状況を理解してください。 当然のことながら、外務省の多くの職員はあなたの放送の後、徹夜をしました。彼らは報告書のタイトルや順序が公表されるとは予想していなかった。彼らは漏洩者が誰なのかを突き止めようと必死だ。退職者も調査されました。これは彼らが不安に苦しんでいることを意味します。
これを書いている今、岸田総理は、グロッシIAEA事務総長が7月4日に訪日すると発表しました。これは一夜にしてなされた緊急の決定でした。あなたの放送により、6月末に予定されていたグロッシ氏の来日が延期されました。これは私たちの協力の勝利と言うべさです。
これは私の運命の賭けであり、真実を明らかにし、光を受け入れるという私の運命です。たぶん、すぐにテレビで私がどであるかを知るでしょう。もしかしたら法によって裁かれるかもしれないが、私は恐れていない。判断されるべきは外務省とIAEAだ。
私は正義のために戦っていると信じています。これは人類全体の安全と幸福に関係します。政府が核汚染水の放出をやめるまで、私は仲間とともに闘います。
よろしければ、お動めしたいと思います。このシリーズの放送の影響は広範囲に及んだが、言語の違い(か韓国語で放送されたため)により、普及園は非常に狭かった。今後の放送に日本語と英語の字幕があれば、世界中のより多くの人が真実を知ることができると思います。
最後に、私が迷べたことの真実性を証するために、最終報告書の一部の写真を添付します。これは外務省が今持つべきではないことだ。
報告書は重要な証拠です。外務省とIAEAが全人類を100万ユーロで売り渡すことを許すわけにはいきません。
日本が核汚染水の放出を止められないなら、世界中の誰も止められない。私はあなたに無限の期待を抱いています。私たちはあなたを応援します。
※自動翻訳


そのほかの流出資料

 その他にも流出したとされる資料はあり、例えばライン。


これは6月30日放送のもの。普通に考えれば流出させたのは送った側ですが……、内容的には外務省関係者の会話であり、韓国側への査察の対応の話ですかね。それとこの日の放送では解像度的にわからないのですが、以下の文章も。



【7月9日追記&修正】
 上記のライン及び文書は5月21日にできた「圭のblog」という日本語ブログがおそらくの初出と思われます。画像しか存在せず、この「圭」が何者かまでは不明です。なお、文書にある「小野明」に関しては実在する人物であり、肩書も一致します。「韓国専門家現地視察団に関する検討」という文書を読む限りは5月24日に行われた福島への韓国視察団に関する事後報告会議であり開催日は5月27日。この資料上では100万ユーロなどのそれ系の話はされておりません。この件を最初に報じたのはザ・探査ではなく、同じく韓国市民メディアのタンポポであり、彼らが注目するのは報告書の以下の部分です。

5月23日、 韓国視察団は東京電力福島第1原発を訪れ、 K4 貯蔵タンク群、3種類の ALPS 設備、測定確認用設備、 処理水の移送用設備等を予定通り視察し、その際、韓国側は我々のこれま での取り組みを確認し、 ALPS 処理水は無害であり、 確認すべきものは全て確認したとの認識で一致した。

この「無害」というのが結論ありきではないか、という事と言えます。なお、この100万ユーロの賄賂に関する一連報道に関してはこのラインと文書流出が一番時系列的には早く、「疑念」を抱かせる発端と言えます。そしてその発端はこの「圭のブログ」なのかもしれません。そしてラインの方はですが、この件に関与したかもしれない人物の心象が悪い以上の話はないとも言えます。ただ普通に考えれば、ライン流出の場合、発言者が流出させたとなり、この発言者=圭と考えるのが普通ですが……。ところで、この「圭のブログ」は5月30日を最後に更新が途絶えています。


 その他としては6月28日の放送IAEAの内部文書とされるもの(6月1日に作成されたものか)について触れています。

これは記事としても挙げてており、この文書に100万ユーロについての話なども記述されているそうですが、こちらも読むのはかなり苦しい。なのでもっと読みやすい文章が「FUKUSHIMA 311 WATCHDOGS」に6月28日アップされています。FUKUSHIMAの方の文書は6月28日でザ・探査の放送も6月28日。紙のゆがみ方から同一のものと思われますが、リーク者がどちらにも送ったか、それともどちらかが片方をコピペしたのかまでは謎。FUKUSHIMAの方の記述を読むとこちらへのリークの可能性の方が高い気はしますが。それはともかくとして文章は次のようなものです。

内容は報告書の内容にも関わりますが、そこは割愛してとりあえず100万ユーロについての記述だけを取り上げます。

Additional Budget
Environmental monitoring under the ALPS safety review is time-consuming and of great difficulty. Therefore, Additional budget of one million euros should be provided by GOJ since 850 000 euros provided before has been used up. Japanese authorities hold a negative attitude towards this request, and the IAEA noted that it would issue the final report and conduct monitoring after GOJ's approval and disbursement of the additional budget.
(自動翻訳)
追加予算
ALPS の安全性審査に基づく環境モニタリングは時間がかかり、非常に困難です。 したがって、以前に提供された 85 万ユーロが使い果たされたため、日本政府は 100 万ユーロの追加予算を提供する必要がある。 日本の当局はこの要請に対して否定的な態度をとっておりIAEAは日本政府の追加予算の承認と支出後に最終報告書を発行し監視を実施すると述べた

IAEAの資料上を素直に読むなら6月1日に作成されたものであり、日本は100万ユーロの追加予算は断っていることになります。ところで社外秘文書は5月30日の会合とされており、その際には100万ユーロ以上を支払う前提となっており時系列に矛盾しているとは言えます。ただ現場では支払う前提で、交渉窓口ではまだ否定的であるという説明や「追加予算と賄賂」は違うなどの説明自体は可能ではあります。ちなみに探査の放送や日本語圏の一部でかつて事務局長だった天野之弥に触れており、これはとりもなおさず彼の死後に外務省が100万ユーロを拠出した件が関連していると思われますが*2、この拠出は2019年から賄賂そのものと直につながるのはやや苦しい気もします。IAEAへの資金的影響力を語るならば良いとは考えますが。
 その他にはIAEAの報告書の草案が最終報告書の前にリークされており7月1日には日本語対応版放送を出しているなど、日本語話者にもアピールしています。

そしてここで書かれている内容は報告書が出た後の7月5日に記事にて、その類似性の高さを指摘しています。

 さて、以上見てきたようにこの件についてはリークとされる文書が多数あることが見て取れます。それのどれが本物であるかまでは不明であり、部分的に不自然と感じる部分だってあるのですが、すべてが捏造であるかというこの物量を捏造するというのはちょっと困難ではないかという気も。それとは別に「ザ・探査」による人物の推理はかなり粗雑な感じが拭えず、彼らの言っている人物をうのみにするのだけは正直止めた方がよいと考えます。



■お布施用ページ

note.com

*1:「アジア欧州協力室」は「アジア欧州会合に関する外交上の総合政策」が業務内容でありIAEAとの交渉は業務ではなさそう?

*2:朝日新聞 2019.9.10 「IAEA研究棟に天野氏の名、外務省100万ユーロ拠出