電脳塵芥

四方山雑記

dappiのツイート数が最近奇妙に減ってるという話

 ツイッターアカウントdappiとは国会中継アカウントであり、虎ノ門ニュースという右派系番組のキャプチャを貼ったりするネット右派系のインフルエンサーアカウントです。国会中継に関しては与党に比べ野党の取り扱いが「ギャーギャー」に代表されるように非常に雑であったり、虎ノ門ニュースに関しては番組が番組なので傾向としては親自民党保守系、右派系、排外にも通じるアカウントと言えます。ただ例えば国会中継に関しては左派系とされる人が丁寧に与党の声を紹介しているかと言えば別にそうでもないので、党派性からのデフォルメ自体は「個人」でやるならば致し方ない面はあるでしょう。そのデフォルメは下品ですし、国会での議論を確認するのには向いているとは決して言えないというかむしろ害悪ですらある気はしますが。それと動画の編集をする時もあり、それをあたかも国会のやり取りであるかの様にをするのは性質が悪すぎますね*1

 しかしながらdappiは小西ひろゆき議員の発信者情報開示によって法人の可能性が高くなり、そして弁護士ドットコムニュースでは以下の記事が書かれました。

弁護士ドットコムニュースが独自に取材したところ、この「法人」とはある企業で、その公式サイトには、ウェブサイトや広告の企画・制作などが事業内容として説明されている。また、この企業は会社情報検索サイトに、主要な販売先の筆頭に「自民党」を挙げている。
ツイッターの有名右派アカウントは「自民党」取引企業? 立民・小西議員が名誉毀損で提訴

公党、特に与党がその素性を隠し世論誘導の様なアカウント運営を法人に依頼しているならば甚だしい醜聞であり、民主主義的に非常に不味いとしか言いようがありません。
 で、dappiは以前から平日ツイートが多く、休日は少ないというツイート傾向から法人なのではという憶測はありました。それじゃ最近のツイート傾向はどうなんだろうと思って少しだけ調べてみた。

全体のツイート数

 これを見ると月あたりのツイート数は2021年7月までは100台前半から200台中盤あたりを推移しています。しかし2021年7月からはそのツイート数が激減、10月に至っては現在2ツイートのみであり、夏あたりからアカウント運営上のなんらかの異常事態が起こっている可能性はあります。国会中継アカウントであるためにその期間ではない夏にツイート数が減るのではないかという推測は成り立たなくもありませんが、去年の国会閉会期間中の2020年6月18日~9月15日も3桁を上回っていることから2021年はやはり例年とは違う可能性はあります。

ツイートの時間帯、曜日の傾向

 やはり土日は基本ツイートせず、時間帯もたまに21時以降ともしも業務と考えた場合には遅い時間帯はあるものの、基本的には日中~夜が多い。

2021年のツイート傾向

 2020年のツイートは12月28日(日)の1ツイート、それ以前は25日のツイートが最後となり、年始も元日にツイートしたもののその後は幾日か休止しています。またGW、東京オリンピック、お盆*2などを見ていくと基本的に祝日となる日はツイートがないことが多く、カレンダー通りのツイートが多い傾向がうかがえます。
 次に9月。ツイートは9月16日から9月27日まで絶えます。ちなみに自民党総裁選の期間は9月17日から9月29日。若干のずれはあるもののツイートのない期間は総裁選と連動しているとも言えます。そして9月末、菅政権の締めに対しては以下の様に菅総理の功績を労わるなどのツイートと共に岸田氏へのツイートや岸田文雄高市早苗野田聖子安倍晋三らのツイートをRTしています。何故か河野太郎はない。

この後にはいつものように虎ノ門ニュース関連のツイートをしており、総裁選時の沈黙は終わったようにまた復活するものかとも思われましたが……。
 10月、虎ノ門関連、そして以下の菅義偉ツイートのRTを最後にしてdappiのツイートは絶えます。

ツイート数は2つのみとなり、岸田新総理誕生の国会中継が存在せず、今までの傾向から考えると異常です。例えば去年の菅総理誕生時には以下のようなツイートをしています。

安倍晋三の投票時にツイート、そして菅総理誕生時にツイートをしています。何故岸田政権誕生時にこれをやらなかったのかは今までの傾向を考えればおかしい。よしんば党派性を無視して国会中継アカウントとしてもやっぱりそこにおかしさを感じざるを得ません。個人ならば個人の事情が考えられますが、法人ならば何かがあったと考えるのが妥当でしょう。何かが。
 何はともあれ2021年の夏からのツイート数減少や自民党総裁選時の沈黙、そして10月のツイート減少を見るにdappiアカウントの運営に関して何らかの支障が起こっていることだけは確かです。それが政権交代なのか、クライアントの方針転換なのか、それによる金の切れ目が縁の切れ目なのか、小西氏の開示請求なのかはわかりませんが。そして改めて見ると最近のツイート傾向は個人と思えず、組織的な思想が見え隠れします。それがなんであるか、解明されると良いですね。

おまけ

 dappiって維新、特に足立氏あたりは好意的に捉えており、それはひとえに野党を批判するからと言うのもあるでしょうけど、自民党からお金が流れていた法人がこれをやっていた場合、色々とおもしろい動きだなと。



■やる気のないお布施用ページ

note.com

*1:ニュースの様に限られた時間の中で要点のみを伝えるならば仕方ないと思いますが、でもdappiはそうではないでしょう。

*2:2020年はお盆期間中にも少しはツイートをしていました。