電脳塵芥

四方山雑記

臨時国会の招集要求から開会までの日数について

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憲法53条は「議員の4分の1が要求すれば国会は開かれる」という内容で、つまり今開かれてないのは「野党が口頭で国会開催を要求してるだけで正当なプロセスを何も踏んでないから」だぞ。要するに野党は口だけで何もやる気がないという事です。

 

立憲民主、国民民主、共産、社民の野党4党などが31日、憲法53条に基づき、臨時国会の召集を内閣に求める要求書を、大島理森衆院議長に提出した。
「臨時国会召集を」野党4党、議長に要求 与党は消極的:朝日新聞デジタル

令和2年7月31日 臨時国会召集要求書 f:id:nou_yunyun:20200805024850p:plain

臨時会の招集から開会までの日数

 デマは置いといて。参議院HPに「平成22年版 参議院先例諸表」というものがあります。で、そこの「6 臨時会召集要求一覧表」を見ると平成22年(2010年)までの臨時会召集要求の一覧を見ることが可能です。この資料の日数にその後の要求を加えた各々の要求から召集までの日数は以下の通り。

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f:id:nou_yunyun:20200805060636j:plain 衆議院参議院双方で招集要求がされている場合、日付の早い方だけを表にピックアップしています。


こう見ると昭和時代は要求から開会までの日数が長く100日越えもそう珍しくはありません。時代を経るごとにその間隔は短くなっている傾向ですが、安倍政権はその時代の流れに逆行しているとも受け取れます。また国会回次の後ろに(常会)とついているものは臨時国会が召集されずに通常国会で代替したもの、つまりは野党側の要求が無視されたと言えるものです。その数、計3回*1。第190回は安倍政権ですが、第164回(間隔日数80日)の官房長官安倍晋三なので、そのうち2回は安倍氏が深くかかわっていると言えるかと。昭和時代では憲法53条がどれほど話題になっていたかは分かりませんが割と軽視されがちだった。とはいえその後は時代と共に徐々に間隔も狭まってきていたものの安倍政権になってからまた軽視傾向が強まっていることは明白です。
 そして要求~招集決定までの日数をランキング化すると以下の通り。

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昭和の流れの中に平成後期の安倍政権が食い込み、且つ冒頭解散をしているのでそれを考えると異彩を放っていると言えるかもしれません。それと現在の報道では臨時国会は10月が召集時期とされています。仮に10月1日に召集されたとしても召集までは60日越えとなり平成以降を考えた場合、やはり間隔が開いているのは否み切れません。国会が開かれることによって行政の監視は言うに及ばず、その質疑によって我々国民に情報が明るみになる事例は必ずあるでしょうし、質疑によって現場の声が届き改善される可能性などが考えられます。現在の新型コロナにおける緊急事態的な状況において国会を開かないのは端的に言って安倍政権、というか総理個人が攻撃されるのが嫌だからだと思いますが、それは総理の保身であって日本に生きる人間にとっては一個人の保身などはどうでも良い事なので早々に国会を開いてくれたらなと。

おまけ

自民党改憲草案Q&A

Q27 その他、国会に関して、どのような規定を置いたのですか?
53条は、臨時国会についての規定です。(中略)臨時国会の召集期限については規定がなかったので、今回の草案では、「要求があった日から20日以内に臨時国会が召集されなければならない」と、規定しました。党内議論の中では、「少数会派の乱用が心配ではないか」との意見もありましたが、「臨時国会の召集要求権を少数者の権利として定めた以上、きちんと召集されるのは当然である」という意見が、大勢でした。

 大勢の人は今、何を思うのかしらん。

*1:第159回、第164回の要求時には事前に特別国会がありましたが、第190回の要求時にはそういったものもなくその年(第189回のあった年)は常会しか開かれなかった珍しい年です。