【10月16日追記】
美浦村のアナウンスによって今回流布していた話が事実である事が確認出来ました。
ケンブリッジ大学ジャパンアカデミーの設置計画に関するお問合せについて
事業者より村内の民間研修所跡地に、小中高一貫で全寮制の英国式インターナショナル・スクールであるケンブリッジ大学ジャパンアカデミーの設置を計画しているとの話が9月上旬にありました。
この設置計画につきましては、事業者が行うものであり、美浦村が補助を行う予定もありませんが、今後、事業者に対し、地域のみなさまが安心できるよう具体的な設置計画の公表や住民説明会を早期に開催するよう強く要請してまいります。
予定されているのはケンブリッジ大学ジャパンアカデミーという小中高一貫のインターナショナルスクール。当初の流布段階では中国人学校的な話も存在したが、もう少しグローバルな学校(それこそ大型外国人学校か)である模様。昨日時点での記事では公式発表やそれに類する情報がない為に多少の留保付きとはいえデマであるという誘導を伴う記事内容とも言え、その点に関しまして申し訳ありませんでした。これに伴い記事のタイトルも修正しました。
なお今回、この記事の誘導がなぜ起こったかを考えればネットに情報がなかった為、登記簿上で該当の土地の所有者移転が見えなかった事なのだが、後者はともかくとして前者は現地での交渉段階であり、また民間事業の為に自治体側は基本的にノータッチな案件だからだと言える。とはいえ、改めて検索し直したところ以下の様な情報がおそらく3月ごろにある事が確認出来た。

この情報を昨日時点で見つけられていれば防げた内容であり、甘い調査内容だったと言わざるを得ない。また情報の真偽が表に出ていない状態と考えた時、ビラに書いてある内容、特に開校予定の日付などは無から考えるのが難しそうであると考えると、そういった面から記事内で留保を付けられる可能性がありました。結論ありきで書いていた面は否めず、この種の記事を扱う面で拙速と言われても致し方ありません。重ね重ね申し訳ありませんでした。

https://x.com/ebiharaebichan/status/1977644635947188714
茨城県美浦村にて、上記の様な大型外国人学校が開校予定でるという話が拡散していた。ところで、この「外国人学校」は美浦村公式HPには情報が存在しない。上記アカウントの「海老原勇人@ebiharaebichan」は美浦村の村長室、広報みほ(2019年6月号)のリンクを貼っているが当然そこにその様な情報はないし、美浦村含めて後述する話の発端者以前にその様な報道であったり、SNS上における投稿も存在しない。つまりは実態があやふやであるのだが、しかし上記投稿には来月土地の売買契約であるとか、貼ってあるチラシには「茨城外国人学校に反対する会」などの具体的な時期や組織がある事から、あたかも実態がある様にも見えてしまう。なお「茨城外国人学校に反対する会」の存在もよくわからず、X上で10月11日に「エセナ@eTmukxlREu1a19n」というアカウントが冒頭の画像を貼っている事は確認できる程度にとどまる。
さて、この様に美浦村の「大型外国人学校」という存在は根拠がよくわからないのだが、この話を流布した人物はわかっている。それは参政党茨城第3支部を名乗る「小沼常雄(m_benz_9000)」というスレッズ/インスラグラムアカウントだ。まず10月10日に次の様な投稿が行われる。

https://www.threads.com/@m_benz_9000/post/DPnoWRTE8g9
そして10月11日。
https://www.threads.com/@m_benz_9000/post/DPpf8ZVk3kh
10月14日。

https://www.threads.com/@m_benz_9000/post/DPyroYVk7Yg
小沼の主張を真に受けるならば1000人を受け入れる中国人学校、場所は花王跡地、そしてその学校とはケンブリッジ大学小中高大一貫校が設立されるという事になる。今現在、X上で流布している「茨城外国人学校に反対する会」は中国人学校が「大型外国人学校」、「1400人」のアジア人であったり、開校予定日まで書かれるという変異を起こしているのだが、投稿の時期、場所を鑑みれば小沼の投稿がこの話の発端だろう。なお「小沼」の主張によればこの中国人学校/外国人学校は茨城県が主導して自治体に押し付けている様なのだが、外国人学校を県が市町村に押し付けるという構造は単純に疑問符がわくし、茨城県HPや議会録にも当然ながらその様な計画の話はされていない。また小沼によればできる学校は「ケンブリッジ大学小中高大一貫校」だという。日本の茨城に何故大量の中国人学生を受け入れる「ケンブリッジ大学小中高大一貫校」なるものが出来るのか謎であるが、とりあえずケンブリッジ「認定校」が茨城県に設立予定という話も現状では存在しない。また「花王跡地」であるが、これは今現在は株式会社タナカという企業の研修所となり運営されている。登記簿上もこのタナカである。この株式会社タナカはHP上を見るとわかるが教育事業を手掛けているわけでもなく、当然ながらHP上にその様な学校建設の計画は存在しない。つまり小沼の主張は何処に事実があるのか不明だ。
なおこの話にはつい最近似たような話が存在する。それが去年から今年にかけて実際にあった守谷市における外国人向けの学校計画の頓挫だ。この守谷市の事例だが、守谷市が結婚式場跡地を44億円をかけて購入した土地に海外留学生向けの中高一貫私立校が建つのではないかという話になり、それに対して反対の署名運動が発生したというものだ。果たしてこの署名運動の効果なのかはともかく、この守谷市の計画はとん挫したのだが、元ネタなのかは不明とはいえどうにも小沼はこの話を下地にしていると思われる。それを示すのが下記の小沼のインスタにおける投稿だ。

https://www.instagram.com/p/DPpf7urE9lc/
この投稿文章内に「守谷市」という単語はないが、しかしこの投稿には「編集済み」とあり、別の文章がこの前には存在していたことがわかる。おそらくだが、それが次の様な一文だ。

グーグル検索では小沼の編集前と思われる文章がまだ残っており、そこには「この美浦村の中国人学校は、元々、守谷市に建設予定でしたが、住民の反対により撤回に追い込まれ、美浦村に変更されたものです」という文章が見える。現在、この文章は小沼のインスタ投稿上の返信にも見受けられず、むしろ返信には「守谷が反対したから土浦に来るって変じゃないですか??」とある事から上記は編集前文章である可能性が高いだろう。しかし、何故かこの「守谷市」の部分は今現在消去されている。理由は不明だが、守谷市が駄目なら美浦村に、というのは確かに「変」である。また守谷市の事業者(能達学園)の運営する他学校はケンブリッジ認定校ではないし、この事業者が株式会社タナカ(花王跡地)の土地を取得したという情報は存在しない。そういった情報の不整合が発生する事から小沼は文章を編集した可能性がある。
発信者の小沼は10月11日の投稿の中で「茨城県が水面下で計画している~」という文章があることから、まだ表に出ていない情報を何処かから聞きつけて書いた可能性もある。ただ客観的な情報として美浦村に「大型外国人学校/中国人学校」が出来るという情報は存在しない。しかしその様な状況の中でも「茨城外国人学校に反対する会」という会、また電話番号を晒して電凸へ誘導しているかのような投稿、実際に現地(?)でビラも配られた可能性が見える投稿も存在する。この動きによって後日ことの真偽は明らかになるであろうが、現時点では公的な情報がない状態で騒ぎになってる。
【追加】
美浦村に電話で問い合わせた投稿があったが、役場としては一切この件を把握していないとの返事であった様だ。仮にこの話が事実だとしても花王の跡地に学校が建設される場合、それは民間のやり取りであろうから役場にその様な情報が未だに来ていない状況なのだろう。
【追加その2】
