電脳塵芥

四方山雑記

【デマ】帯広市において、「中国人は市営住宅を占拠してない」

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https://twitter.com/jda1BekUDve1ccx/status/1479714395391688706

 北海道はデマが多く、例えば過去には「【デマ】「北海道へ中国人500万人移住計画」について - 電脳塵芥」とか書きました。それはひとまず置いておくとして。まず生活保護に関しては帯広市HPが「中国国籍の方の生活保護に関するインターネット上の情報について」というページをわざわざ作って否定しています。以下、引用。

帯広市における中国国籍の方の生活保護について、インターネット上で「帯広市に中国人が大量に流入生活保護を受けている」「帯広市で中国人が生活保護を不正受給している」などの情報が拡散されていることを確認しています。
 帯広市において中国国籍の方の生活保護の受給状況は下記に示すとおりですが、「大量に流入」という状況ではありません。また、生活保護の不正受給は認められるものではありませんので、国籍を問わず確認次第、必要な対処を行っております。

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2020年6月時点で8人の生活保護者、コロナ禍の影響を考えてもそこまでの変動はないでしょう。

市営住宅について

 「生活保護」ネタ自体は残念ながらわりとありふれてるものですが、市営住宅ネタは珍しいです。これに関してはおととしに少しだけバズったツイートがあり、加藤氏のはそれらを受けてのものと推測できます。

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https://twitter.com/0iZMB88ikrvxs0N/status/1326812647208017926

また2022年1月8日にもう一度この方はツイート。

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https://twitter.com/0iZMB88ikrvxs0N/status/1479618026484137989

まず画像や左上の時報や右上のスーパーを見ると帯広市についてのなんかしらのテレビ放送だということが伺えます。そしてこの番組には当然続きがあり、それは以下の様なもの。

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まずこのツイートは2020年11月、まとめサイトでも話題のこぐま速報ハム速も11月に記事にしている事からこの時期に拡散されたことが分かります。ただしこぐま速報のツイートを見る限りは2020年5月に話題が広まっている事がわかります。そして当時のツイートは以下のもの。

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※現在削除済み。アーカイブ

またキャプチャ画像で「北海道議会議員 小野寺秀」とありますが小野寺氏は2015年の北海道議員選挙に出馬せずに引退しているために現在キャプションをつけるなら「元議員」になる事から2015年以前のものとなるはずです。そして探っていくとこの番組は2011年1月9日に放映されたフジテレビの新報道2001の特集「国マネー襲来 日本の国土を守れ!第5弾」であることがわかり、当時の番組説明には以下の様に紹介されています。

北海道・帯広市では中国人の生活者が年々増加する中、所得税や住民税を払わない中国人が生活保護を受けており、中国人の5人に1人が市営住宅に住んでいる。

youtubeでは当時の番組がアップロードされていますのでそれをたまたま2020年に見たのか、若しくは思い出して調べたのか知りませんが、相当の時間差で該当番組のツイートを2020年にしている事が分かります。なおこのネタ自体は2021年1月にも拡散されており、2020年あたりをきっかけに一つの使えるネタと化していることが伺えます。

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https://twitter.com/mishiru2013/status/1351981660623888386

上記の引用先のツイート(現在削除済み)
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アーカイブ

 さて、ここで小野寺氏が番組中に言っている事ですが、帯広で生活保護を受けている人間は3%、帯広在住の中国人の生活保護率8%自体は2020年6月の調査とほぼほぼ変わりません。そして市営住宅への中国人の入居率ですが、こちらは帯広市に問い合わせをして以下の様な回答をいただきました。

帯広市からの回答(電話)】
帯広市市営住宅の総戸数は2858
・そのうち、現在の入居者数は2507
・中国国籍の方による占拠の事実はない
※数は令和3年3月31日現在

中国国籍の入居者数自体の数は教えてもらえませんでしたが、明確に「占拠」の事実は否定しています。ただ小野寺まさる氏のキャプチャ画像のホワイトボードを見る限り、2011年現在で帯広市在住の中国国籍の人間は103人、そのうち市営住宅の入居者数は20人ということが見受けられます。それをうけて「(帯広市在住の中国人の)5人に1が市営住宅在住」という発言になっているのでしょう。現在はこの頃よりも帯広市在住の中国人は減少していることが伺え、その頃の20人が依然として市営住宅に住んでいれば割合そのものは増えている可能性はありますが、とはいえ市営住宅の総戸数2848に比べればその割合は1%程度であろうし、また空き室の存在などを鑑みれば中国人が入居しても問題にはならないと考えられます。

 最後に追記的に書いておきますが、この件に関して「デマかどうかは別として」という弁護士がいました。

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https://twitter.com/kitamuraharuo/status/1479965533487661060

デマなら駄目です。しかしこう言うことをツイートに書くということは北村氏はデマでもイデオロギーに沿うものならば許容するという倫理観を持っていると言われても仕方ないでしょう。なお生活保護者数に関しては帯広市には問い合わせはしていませんが、ここ1年半ほどで爆発的に増えている可能性は少ないでしょう。なぜならば2021年6月末の在留外国人統計によれば中国籍の人間は78人であり2020年時点より減っているからです。一部ツイートで中国人が1000名弱と言っている方がいますがそれは明確なデマです。

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また最新データを何故公表しないかと言ったら通常国籍別に公表している自治体はあり得ず、それを随時更新はしないでしょう。
 ただここら辺の数の話をすると、例えばプー太郎さん氏や帯広市は中国人は8人しか生活保護を受けてないとしてそれを【デマ】としていますが、これに関して中国人を攻撃する人はそもそも8人ですら「大量」であり、外国人が生活保護を受けること自体に反対しているので「大量じゃない」という反論が意味をあまりなさないかもしれません。彼らはその時点で日本が侵食されていると過敏反応を起こしているのだから。

 「中国人が押し寄せる」という話について言えば、日本は相対的にこれからどんどん貧しくなっていく事が予想でき、相対的に富める国から貧しくなっていく国に大量に押し寄せる可能性は低いかと考えます。いつまでも日本が富める国、羨望の国、うまく入り込めばその富にあずかれる国という認識もそうですし、そもそも日本は外国人の人権に対しては厳しい国なんで杞憂というか、「日本」の自己認識を「お人よし」にしすぎです。残念ながら日本はそんなにお人好しな国ではない。