この画像はアノニマスポストが自身のまとめ記事に張り付けたまったく関係のない画像です。以上、終わり。でもいいんですが。
発端は中央日報の記事「【寄稿】韓日関係、「善くないサマリア人」と共存する知恵を学ぶ時だ(1)」における以下の記述。
ソウル地下鉄3号線の安国(アングク)駅5番乗り場の前に立って列車を待つときはいつも複雑な思いを抱く。5番乗り場のスクリーンドアには抗日詩が貼られているが、作者は李奉昌(イ・ボンチャン)義士だ。その最後の部分は「倭人を屠殺しよう」という内容だ。屠殺は肉屋で牛や豚を刃物で切って分けるという意味だ。なぜこのような詩をここに貼っているのか気になった。管轄部署に尋ねたところ「倭人(日本)大使館に行くには安国駅で降りなければいけないため」「安国駅一帯が独立運動の街であるため」という説明を聞いた。
韓国に来る日本人がこれを読むとどんな気持ちになるだろうか。これは文明国家がすることではない。立場を変えて考えてみよう。東京銀座の電車駅に「朝鮮人を切り殺そう」という文字が貼られていれば、これを見た韓国人の気分はどうだろうか。「倭人を屠殺しよう」という詩句を見て複雑な気持ちになるのなら「土着倭寇」として攻撃されるかもしれない。
中央日報の政治的立ち位置を考えた場合、引用部分は話のとっかかりでその後の部分が核ではありますが、それはともかくとして確かにその看板自体が書かれている事は強烈ですので、この記事を受けて当然ながら日本でそれが拡散。
それがアノニマスポストで記事になった際に上記の関係ない写真が貼られて勘違いした人間が勘違いツイートをするといったものです。ちなみに件の李奉昌による文は以下の様なものであり、実際は「倭人を屠殺」ではなく「敵国の首魁を屠戮」が正しいでしょうから中央日報の(おそらく)意図的な誤訳、若しくはこの執筆者の論旨に合わせた歪曲です。この文に込められた歴史的背景を考えた場合、悪質ともいえる誤訳、歪曲ですが。
なおこの李奉昌なる人物は天皇暗殺計画などをした人物ですが、詳しい彼の生涯などは韓国のナムウィキが詳しいので気になる方はそちらをどうぞ。
独立運動をテーマにした駅「安国駅」
この看板ですが、そもそもなぜあるかと言えば安国駅が2018年9月18日に独立運動をテーマにした駅へと改装をしたからです*1。
ソウル交通公社主管で、来年3・1運動100周年を控え、独立運動のテーマ逆に指定して、歴史的あちこちに記念碑を介して独立運動を感じることができようにした。
(中略)
「100年乗り場スクリーンドアと大気の椅子には、独立運動家の業績と語録を記録した。出勤や仕事帰りに車カーンごとに異なる独立運動家を会ってみることができるだろう。
https://opengov.seoul.go.kr/mediahub/16247307
※自動翻訳
つまりは独立運動家の業績と語録が駅のホームドアにプリントされているいったもので、駅自体のテーマや一種の国家独立を思い起こす施設となっていると言えます。そして件の看板は以下の様なもの。
※出典:https://m.blog.naver.com/elqkdmffj/221281828593
独立運動をテーマにしてある事、そのテーマ内における独立の抗日宣言文という歴史的文脈がある事*2、そも「倭人を屠殺しよう」とは書いてはいないですし、あらゆる文脈を無視してソウル地下鉄に「日本人を屠殺しよう」というのはデマの類と言えます。まあ、これはそもそも中央日報の記事がおかしい。
■お布施用ページ