安倍晋三アカウント(ツイートは秘書)が産経新聞の極限御免というコラムを引用し、
赤木氏は明確に記している。
「現場として(森友学園を)厚遇した事実はない」
この証言が所謂「報道しない自由」によって握り潰されています。
と書いていました。ひとまず赤木氏は公文書改ざんを強要された現場の人間であり、森友学園で問題になっていた土地値下げに関わった現場の人間ではありません。
それと赤木ファイルについてはネットで手に入ったので該当箇所を読みましたが、該当部分は赤木氏が忘備記録として書いているようです。以下がその内容。
赤木氏が何をもってして「厚遇した事実もない」という判断に至ったかは分かりません。一番蓋然性があるのは改ざん前文書を読んでいるのですから、そこに書かれた内容に妥当性を見出してこの様な書きぶりになったと考えるべきでしょう。一応は可能性としては値引き交渉に関わった本当の「現場」の人間とやり取りしたという可能性も無きにしも非ずですが、所謂赤木ファイルの指示内容等を見てもそれに類する話は記述は存在せず、また現場の人間とメールなどをして「厚遇した事実もない」が裏付けされているならば政府側が嬉々として情報を出してきそうなものですが、そういったものもありません*1。
なんにせよ本当に厚遇した事実や何かしらのやましい話がなかったら、公文書改ざんする必要性とかなかったはずなんですよね。それが現場判断による「誰か」への忖度であったのか、直接/間接的な言い回しによる指示だったのか分かりませんが。あと「報道しない自由」とありますが、安倍晋三氏や産経新聞が大好きな朝日新聞は該当箇所を報道してます。
備忘記録 本省の対応(調書等修正指示)
・本省において、議員説明(提出)用に、決裁文書をチェックし、調書の内容について修正するとの連絡受。本省の問題意識は、調書から相手方(森友)に厚遇したと受け取られるおそれのある部分は削除するとの考え。現場として厚遇した事実もないし、検査院等にも原調書のままで説明するのが適切と繰り返し意見(相当程度の意思表示し修正に抵抗)した。
赤木ファイル詳報「決裁済の調書修正は問題、強く抗議」
基本的に赤木氏のこの「厚遇した事実はない」という認識自体はなんら事態を動かすであろう新しい事実や認識でもなく、そもそも政府、行政側の従来の認識でしかないはずです。それをあたかも何らかの決定的な事実かの様に吹聴するのはコラムを書いた人間、これをピックアップしてそれを全文載せた秘書、ツイートを許してるであろうアカウント主の全てが恥ずかしい行いと言って良い。「報道しない自由」というよりも該当箇所がそこまで強調して報道するほどの報道価値がないってだけです。
*1:赤木ファイルは公文書改ざんについて、赤木氏による経緯が記されたファイルなのでそのメールが仮に実在してもファイル内容からは逸れるものになりますが