電脳塵芥

四方山雑記

韓国の強制自宅待機への支援物資の話について

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ってツイートがあったので、韓国がどういう支援体系なのかが気になったので調べてみた! みたいな記事です。そもそも前段としてツイッターを見てると韓国は良くやってるという話をよく聞き、それは日本にいるとまあ雲と泥だな、みたいにはなるわけで(どっちが泥かは聞かないで布マスク)紹介したい気持ちはとてもよくわかるのですが、正味な話、性格が悪いので少しだけ引っかかるものも確かなわけで。


4月17日追記
下記のコメントをもらいました。

すでにご存じかもしれませんが、韓国では外出して買い物をすれば逮捕されるくらい隔離を徹底させているそうですね。 https://twitter.com/tabisaki/status/1249919076467494914 そうしているから支援品を潤沢にした、という順序で考えるべきなのかもしれません。

確かに記事中で説明してなかったですね。韓国でこういった隔離者は隔離に違反すると罰則がある実質的な強制隔離となります。故にこういった支援があるというのはその通りで、順序としては隔離で人権を制限するからその分の補償を、という感じなのかなと。
 以上追記終わり。


 まず上記のツイートの写真なんですが、2枚目(右)の方の写真は日本語圏、英語圏ポーランド語圏、ロシア語圏などなど、若干ですが世界的に拡散されています。しかし、韓国語圏はヒットしない写真……。いずれの写真もグーグルの期間指定検索をすると3月31日当たりに出た写真で、投稿内容を見る限りはredditが初出なのかなと。投稿者は韓国市民ではなく韓国在住外国人っぽいですが、地方政府から受け取った、インスタグラムを見るとそのような状況が当たり前という様な事を言っていると思います。なお他のスレッドでこれは偽物だという返信もあるようですが、非常によく似たパッケージを受け取ったという別の方が反論しています。多分、どちらも真で居住自治体や漏れ等もあるのではないかなと。

さて、次。

これは韓国の記事に写真があります。自動翻訳ですが、内容を見てると「サムスングループが保健所を介してサポート」云々とあるので、企業と自治体とのタッグとは言えますが、件のツイートの「自宅隔離者に対して自治体」云々というのは若干ですが事実誤認といえるかもしれません。ちなみにこの記事を読むとこの中身を紹介したA氏は最初はサポート品と言えどもしょぼいものだと思ったら……、みたいな事が書かれていますので、このサポートの豪華さが常というよりも、この危機的状況や2週間隔離を合わせてこの様なものになったことがうかがえます。
 ちなみに、写真初出のツイートを見つけましたが、それへの返信と共に引用します。

https://twitter.com/alskfl13/status/1243401330825129985

返信の方も同じような隔離用支援物資ですが、見た目の写真通り地域によって結構な格差があるようです。これはサムスンが関わっているかどうかの違いな様な気もしますが。

◆韓国の支援物資系記事
※すべて自動翻訳なのを留意してください。

 韓国の新型コロナに端を発する支援物資系記事は探すと結構出てきて、まずは政府以外の支援団体も割とあります。

2日、釜山東西大で学生組合学生がコロナ19の影響で大学側の管理を受けている外国人留学生に渡す「愛の生活必需品ボックス」を作っている。組合は、マスク、飲料水、果物、お菓子、ラーメンなどが盛り込まれたボックス80個を作って、外国人留学生に伝えた
留学生のための生活必需品ボックス

 

1日の赤十字奉仕会富川地区協議会でコロナ19克服のために、生活必需品のセット170ボックスを富川市に追加寄託した。
赤十字奉仕会富川地区協議会、富川市に生活必需品をサポート   揚州市ボランティアセンターは25日、コロナ19を克服するため、管内脆弱階層に感動分かち合い、生活必需品キット220ボックスを伝えた。(中略)消毒用ウェットティッシュ、マスク、ハンドウィッシュなどのコロナ19予防物品をはじめなら、海苔、包装米飯、スパム、マグロなどの食料品とシャンプー、リンス、歯磨き粉など20種類以上の様々な生活必需品で構成した。
洋酒ボランティアセンター、生活必需品のキット220ボックス配信

以上の様に赤十字や学生組合、ボランティアセンターなども支援物資を提供しています。当然ながらこれ以外の記事でもいくつかの政府系以外の機関による支援報道は結構あります。
 で、一番重要な、というか本題ともいえる行政による支援を。

全国地方自治体ごとに新型コロナウイルス感染症(新型コロナ)の拡散を防止するため自己隔離措置された市民に食糧や生活必需品などを用意して伝えている。ほとんど隔離当事者が要求する物品を担当公務員が購入しているボックスを満たし「配信」する方式である。
多数の自治体が伝えてきた支援物品ボックスを見ると、インスタントご飯となら、ミネラルウォーターなどガンピョンシクは必須アイテムに属する。ここで、マスクと手洗浄剤、トイレットペーパーなどの衛生用品も常連項目である。人によってもやしやタマネギ、食用油、豆腐のような食材のサポートを必要とする場合もある。(中略)
支援物品の種類と量、製品のブランドが地域によって異なることもある。自治体で組織した緊急福祉予算規模に応じて世帯当たり支援物品購入限度が異なるためであるが、例えば、ソウル市内自治区の場合、ほとんど10万ウォン以内であるのに対し、全羅北道群山市の場合、20万ウォン台まで購入が可能である。
自己隔離者の救援物資箱... その中不思議
※2月17日の記事

これは2月時点での記事ですが、この記事を読むと自治体の支援はリストからの注文方式という感じに見受けられます。購入に関しては、後半の方に福祉予算云々とあるので隔離者負担ではなく自治体負担なのかなと。ただ自治体によって予算額が違う為に格差的なものが生じると。なお、上記記事を見ると結構写真が載っています。

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20万台で救援物資を構成。群山市提供 f:id:nou_yunyun:20200403134808j:plain
ソウル冠岳区の自己隔離版生活必需品

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赤十字社京畿道知事が隔離者のために製作した緊急救援のセット

1枚目は値段内の注文方式、2枚目は生活必需品(値段内の注文かは謎)、3枚目は緊急救援のセットとなる為にどれも支援体系が異なっているとは思いますが、実際に自治体やその単位による支援物資の差はあるようです。

 韓国の自治体のHPに行けばまた詳細な情報があるかもしれませんが、ソウル市のQ&Aを自己隔離後の生活支援~に対して「詳細はお問い合わせください」とあったのでギブです。なのでここらで終わりにしますが、まず日本でバズっているツイートはどういう形態なのかが良く分かりません。多く見積もって20万ウォン台にしても物資がやや多い気がしますが、ギリギリ入りそう……? 韓国在住ではないので何とも言えませんが、他の写真と比較すれば韓国における支援物資の中では結構豪華な部類なのかもしれません。

 日本政府や各地方自治体は強制自宅隔離になった時、こういうことしてくれるのかしらん。


◆4月4日追記
 韓国の自宅隔離支援物資画像をあさったり、記事を調べた分の追記。はっつけるだけの簡単な追記。

www.edaily.co.kr

当局は、衛生キットと生活必需品を支援する。Aさんは、マスク、消毒剤、体温測定器などが含まれている衛生キットを受けた。キットには、ごみを別途処理することができるようゴミ袋も含まれた。ウォードは準生活必需品にはボトルウォーター、休止、ラーメン、米、レトルト食品などが入っていた。

以上はソウル城東区

www.civilreporter.co.kr

21万ウォン相当の生活必需品と食料品などを緊急支援した
(中略)
監視と各対象者別の日常生活の要求品目(食材、生活必需品など)を担当公務員が代わりに購入している対象者の家にすぐに伝えており、絶縁生活の中で発生することがある不具合の解消のために努力している。
対象者別オーダーメード型のサポート

以上は群山市。 次からはツイッター画像から。

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一番下の支援物資にはお米まであるし、一番豪華かなと。写真を見てもわかる様に支援物資には大きな差がありそうで、これは居住自治体による差と考えるのが妥当でしょう。豪華かどうかの価値観は人それぞれでしょうが、少なくともいずれも「粗末」とは言えないかなと。今回の記事の発端にした写真の物資はこれらの他の物資と比較しても多い気はしますが(トイレットペーパーのボリュームの影響もありましょうが、それでも多い)、一応は自治体による差の範疇には収まるのかな? もしくは隔離者が一人とは限らない、みたいな可能性を考えれば……?

ツイッターを張るだけの簡単な記事、楽!