電脳塵芥

四方山雑記

朝日新聞 1945.6.14 朝刊「敵来らば「一億特攻」で追落さう」

 ツイッターで特攻兵の話題を見たのでそれ関連の新聞記事でも。

朝日新聞 1945.6.14 朝刊「敵来らば「一億特攻」で追落さう」

※文字が潰れて良く読めなかった場所を「□」で表示しています。読めたり類推できるような学が欲しい……。

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「敵来らば「一億特攻」で追落さう」
【海軍基地にて末常報道班員(本社特派員)】「一億特攻隊」の言葉が叫ばれて既に久しい、だがこの言葉の叫び続けられねばならぬところ、国民の中にはまだ特攻隊精神に徹しきっていないものがあるのではないか、しかも今ほど一億国民すべてに、あの烈々醜虜を焼き尽さずんばやまぬ特攻精神が求められることはないのだ、沖縄の決戦なお続くと雖も大局我に利あらず、我々は遂に敵の本土上陸を覚悟しなければならなくなった、男も女も、老人も子供も、一たび敵が本土に上陸せば、武器となし得るものすべてを武器とし、敵兵を突き刺さねばならないのである、一億特攻隊―今にしてこれを我がものとして敵に立向うのでなければ勝利は永遠に失われるであろう、□いてみれば平凡な常識である、また多くの人々によって語られた言葉である、人あるいは「報道班員いまさら何をほざく」と嘲罵するであろう、だが基地にあって幾多の特攻隊員の沖縄出撃を見送り、力の限り帽子を振った一報道班員である私にとっては、この抗議をも甘んじて受け、さらに声を大にして「一億特攻隊!」を絶叫し本土上陸の敵を□べ□つことに最後の勝利を見つめたいのである

 「特攻」という概念と実行が積み重なる事によって臣民も特攻を強要されるようになるという記事かなと。